新聞の死亡欄でK先生が亡くなったことを知った。
96歳だった。
K先生の死を知り、
小学校3,4年生のころの記憶が、
鮮明に甦った。
K先生は痩せてほっそりした体形で、
芥川龍之介に似た風貌だった。
夏の夕方だったろうか、
近所の子供たちが集まり、
K先生のお話を聞いた。
K先生は低音の声で、実に上手に怪談話をしてくれた。
内容は覚えてはいないが、
口笛で強い風の擬音を表現してくれた。
とてもリアリティのある擬音で、
聞き入り、怖いかったことを鮮明に覚えている。
K先生の記憶はそれだけである。
もう70年位昔の話だ。
K先生ありがとう。
そしてご冥福をお祈りします。
合掌